ミッションを降ろすのでサブフレームを車体から切り離して取り出します。
新車の製造ラインではこの状態にエンジンもサスペンションも全てモジュールで組み立てられますが
我ら修理部隊は少しずつ切り離して作業すすめるんです。
車体の前側の主要なコンポーネントを並べて撮影しました。
走行7万km、取り外したクラッチディスクは厚みを計測すると「5.8mm」でした、
新品は8.9mm、磨耗の限界値は「6.0mm」なので新品に交換します。
レリーズホークのピポッド受け部は磨り減り、その部分には赤錆が発生、これもキコキコ音の原因のひとつです、
これは新品に交換せざるえませんね。
ハーフシャフトの赤矢印のCピン、青〇部に内臓されたベアリング磨耗、そのガタもよーく点検、
つい見逃しがちなハーフシャフト、大パワーのFF車はドライブシャフトを等長設計しているので、
このシャフトが採用されてるんですね、つまり大パワーのFF車の証です。
赤矢印のリヤカバーのシール、青矢印のクランク端面とボルト穴は拡大して目視で慎重に点検します。
洗浄したら既に交換された赤〇印のハブベアリングに、新品のハブASSYを静かに垂直に圧入します。
フロント部分の組み立て後です、ゴールドに塗られたNSXのキャリパーがオーナーのこだわりと誇りを感じますな~
リヤーを分解している作業途中です。
リヤーの作業を終えました。リヤはインスパイヤーのアルミキャリパー、粋ですな~。
取り外したヘッドカバー、中は超キレイな状態、これが理想のカバー内部です。
赤→はオイルフィラーキャップの裏側、取り外したキャップの裏でヘッドカバー(エンジン内)の状況の予想が出来ます。
キャップ内側が「白いクリーム状」の場合はヘッドカバー内側の全体は真っ白なヘドロ状態に、
これはどんなエンジンでも同じで、白いクリームはオイルと水分が混濁した「オイルエマルジョン」なんです、
なんでも濁っちゃ駄目よ。
完全に冷えた状態で各カム山の全ての「タペクリ」を測定してバルブクリアランスの調整を施します。
作業が終了した後は一度アライメントを測定して、、
慣らし+完成検査と点検で走行します。
200km程度走行したら再びアライメントを測定、より正確で確実に調整するのがタイプワン流、
手間を掛けるのは1回目の測定値と差があるからなんですね。
早朝の冷えた状態から走行を開始して、、
徐々に水温が上がり、各部が馴染み、それから高速を使い完全に暖めた状態まで走行することで
変化して行く「その差」や過程も見逃しません、だってプロだもん、意識してるもん、(クマモン談)
こんな場所はオーナー様が普段は手入れできないので、、
私たちがこんな風にシュと仕上げのお手伝い、気持ち良くスカッと行きましょう(大袈裟)
ご用命ありがとうございました。
ここからはHonda パーツバンクの営業ブログです、ここんところ大事ですんで、ひとつよろしく、
中々タイプワンに来れないよ~的なお客様、パーツは直に購入、作業はご近所で、これインタラクティブじゃない~。
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長~いブログを読んで頂き、ありがとうございました~!
Posted by 吉澤