先週に続き、アコードCL1のお客様がエンジンOHでご来店です。最近CL1ユーザーが続きますが、まだまだCL1を大事に乗っているユーザーが多いということですね。うれしい限りです!
走行距離は170,000kmに達していましたが、今まで自分でこまめにメンテナンスをしてきたと言うだけあって、外装をはじめ各部がその距離を感じさせないほどとてもきれいなクルマでした。
とはいえ、最近になってさすがにエンジンのパワーが落ち、オイル消費量が多くなってきたこともあり、オーバーホールすることになりました。
下ろしたエンジンを分解してみると、目立った焼きつきや破損こそ無いものの、やはり燃焼室にはカーボンが蓄積し、オイル消費が進んでいった形跡がありました。
そしてこちらは今回搭載するH22AエンジンASSYを組みつけている写真です。過去に一度ピストンをオーバーサイズに交換しているとの事でしたので、今回のシリンダーブロックはSTD新品を使用し、ピストンもSTDサイズの新品となりました。
完成したSPOON H22AエンジンASSYに洗浄した補機類を組みつけていきます。
写真上はCL1の純正エキマニですが、ノーマルエキマニのポートは写真中央のように、エキマニフランジに差し込まれているパイプとの段付きがはっきりと目で確認できるくらいあります。写真右のようにその段差を滑らかに研磨するだけで排気効率は上がり、レスポンスの向上に繋がります。エキマニ交換ほどの効果は期待できませんが、あくまでも純正にこだわりを持っている方にとっては、その精度を上げるだけでエンジン本来のポテンシャルをさらに引き出すことができるでしょう。
エキマニ同様にインマニのポートやスロットルボディ合わせ面なども丁寧に削り落としていきます。
そしてエンジン脱着時には必ずチェックをしておくべきなのがエンジンミッションマウント。写真中央のように完全にマウントがちぎれています。この状態ではシフトチェンジのたびにエンジンミッションが振られ、ミッションの入りにも悪影響が生じ、ミッションの寿命も縮めてしまいます。4箇所すべて新品に交換で、ギヤの入りもよりスムーズになりました。
写真はクラッチです。クラッチと言うとディスクの磨耗だけが気にされがちですが、スプリングのがた、クラッチカバーのクラックやリベットの破損など各部を入念に調べます。
クラッチディスクだけ交換をしたけどフィーリングがイマイチ、なんて事が無いように十分に気をつけましょう!
フライホイール(写真中央)を見てみると、磨耗、クラック、ひずみは特に問題ありませんでしたが、写真右のようにディスク面をペーパーで当たり付けをして新品ディスク、カバーを組み付けます。
こうしてエンジン換装完了。
まだ慣らし走行の状態ですが、明らかにトルクが復活し、さらに程度が良くなった感触です。
今週末の納車を楽しみにしていてくださいね〜。
Posted by 原