平成12年型のEK9が各部メンテナンスで入庫しました。
走行距離が10万km、エンジン自体はオイル消費も少なくてGOODコンデション、
でもエンジン側で気になる処が多いので冷却水を抜いてエンジン降ろしで進めちゃいます~。
リフトUPして床下から見上げるとシフトリンケージとシフトレバーを防水しているカバーが破断していて
赤→部にガタが発生してました。
ブッシュやカラー、ダストカバーを交換して錆びたレバーは磨きました。
AC、オルタ、パワステの駆動ベルト3本は任務完了、即全交換です。
着手前の試乗でエアコンのテンショナー周辺からゴトゴトと異音が、テンショナーのベアリングが駄目でした。
B系エンジン搭載車はエンジンを上に吊り上げ、ミッション付きASSYで一気に抜きます。
降ろしたミッションを点検すると赤〇部のレリーズベアリングとの摺動部が磨耗していました。
これが旧レリーズベアリングの内側です。
参考まで新品の内側です。
ヘッドカバーの内側はとてもキレイ、これが理想のカバー内の状態です。
これならオイル管理に問題ありません。
入庫時のタペクリを念の為に測定して記録します。
インレット側はほぼ規定値、EX側は少々広めでした。
タイミングカバー底部からの水漏れの原因はポンプ本体からでした、
修理はASSY交換しかありません。
タイミングベルトの新旧比較、左側が新品ですね。
交換した古いタイミングベルトは一見すると問題なし、、でも仔細に拡大して点検すると、、
ベルトなどゴム類は距離と経年、また乗らない放置の期間が2~3年と長い場合などは
その構造上で剥離や損傷など劣化が進行します。
外したベルト頭頂部を拡大すると中心線より山が赤→方向に変形しいるのが判るでしょうか、
またベースとベルト山部にも剥離が見受けられます。
mm単位でエンジンをコンパクト設計にしたいのにHondaエンジンのタイミングベルトは幅が広い、
それで耐久性を担保しているんですね。
設計者の良心がベルト幅に表れていますね。
赤→はベルトテンショナー、用心でスプリングも交換しました。
青→は交換されたウオーターポンプですね。
ベルト交換後にタペクリを調整です。
ベルトカバーは防水、防塵の為に重要なパーツです。
よく取り払う方がいらっしゃいますが小石などを噛み込んで
ベルト飛びが起きたりの原因になり大変に危険、
ヘッドカバーを切ったりも同様でパーツの存在理由や機能を知ると怖くて外せません。
エンジンを降ろした空のエンジンルームはメカが磨きます。
キレイにね、スカッとさせちゃいます。
ボンネット裏も抜かりなく、納車した後はオーナーさん、ガンバでお願いね、♡♡
クリーニング済みエンジンルームの風景、私達は部品も心も日々磨きます。
さて後半「その②」は次のブログでUPさせて下さい。
Posted by 吉澤