単体重量の誤差は電子天秤読みで±0gで合わせて選別、
重量合わせした各コンロッド、ピストン、ピンは小組状態
で誤差0.01グラム単位です。
そのASSY品の誤差は0,1g単位で、4本1台分を基台で作り置きで保管、
赤→はコンロッド小端の内径識別マークの位置です。
青〇が識別マークで各コンロッドに打印されているんです。
この嵌合マークはTypeRでは21から始まり26までの6パターンです。
組み合わせが決まったらモリブデングリスをエンジンオイルで薄めた組み立て油を
薄く塗布したピンを専用の治具にセットしてプレスで軽圧入、このピストンピンの圧入代は
0.023~0.036mm。
手の感覚とプレスの針の動きを注視させながら、指に伝わる微妙な感覚が重要な作業です。
合口基準は、トップが0.02~0.35、セカンドが0.40~0.55、オイルリングが0.2~0.5mm、
これら合口寸法を計測して張力を調整したリングを各ピストンに組んで行きます。
組み上げ品は全数量を拡大鏡を使い目視でチェックします。
シリンダーにセットする為に擬似シリンダー的なスリーブ状の治具に差し入れてシリンダーに組んで行きます。
シリンダーにピストン、コンロッドを組んだ状態。
青〇部分を拡大すると、、、
拡大したシリンダー壁周辺、赤→は鉄スリーブ、
青→がアルミシリンダー、各素材の違いで高回転、高負荷状況下では熱膨張で
無視できない伸差があるんですね。
詳しくは
↓
2P Head Gasket
これはコンロッドと小端を勘合させる為のクランク側のマーク、これらマークを
勘合表と読み合わせてメタルを選定しています。
クランク側の勘合マークはTVWXYZの6パターンとなってます。
赤→がこれからコンロッドを組み付けようとしている小端部ですね。
メタル選定は嵌合表で選び→実測→プラスチゲージ→判定→トルク管理→が行程です。
コンロッドキャップは軸伸び量にて行っております(TypeR)伸び量は0.13~0.15mmが基準値、
私は0.14mmを遵守しています。
でも日々ホンダエンジンの凄さには痺れます、それは軽く9000まわるエンジン、
そんな量産エンジン他にはありません、ホンダしか造れない(量産ができない)んだよね。
クランク回転部の潤滑軸受けメタル、クリアランス値は
メインベアリング: NO,1,2,4,5ジャーナル 0.024~0.042mm
NO,3ジャーナル 0.030~0.048mm
コンロッドベアリング: 0.038~0.050mm
これがサイドメタル、4番にセットします。
サイドメタルを組んでクランク前後方向のクリアランス測定を行います。
0.10mm~0.35mmが基準値、私たちはこのエンジンの場合は0.15mmで組んでいます。
クランクシャフト軸方向のクリアランスは0.10~0.35mm、
私は0.15を完成基準に、
なおメーカ指定の使用最大限度値は0.45mmでした。
ちなみに、走行距離が40万km超えのエンジンを分解チェックしたところ、
使用最大限度値を僅かにオーバーしていたくらい、ほんとうに強いね。
Posted by 鈴木