かたやアコード、こなたはS2、どちらもシルバーな2台のHondaスポーツ、お彼岸に家族が実家に集まっちゃう、

そんな感じでしょうか、ちょうど作業が同じ方向で、いわば消耗摩滅品の交換がメインの入庫ですが、

普段は気がつかないような奥の~方まで点検しますよ的なタイプワンからのサービスレポートです。

IMG_5192

K型エンジンを搭載したFF車のトランスミッションの脱着は、

手順としてフロントのサブフレームを先に下に抜き取ります。

IMG_5135のコピーのコピー

写真の赤矢印が締結部のボデー側です、

アコードなどのFF車のサブフレームの締結ボルトは大体が4箇所どめですね、、

IMG_5156

その赤矢印、ボデー側を下から拡大して撮影しました、黒い部分はサブフレームと接していますが、

茶色の部分はスキマに生じた錆びが見えますね、その周辺それ以外の面は接触はしていません、

完全に宙に浮いちゃってますね、

IMG_5160

サブフレームは降ろして静かに床に置いてから仔細に点検します、4か所の面の高さ、歪みも要注意です。

IMG_5158のコピー

サブフレームの上面締結部、面ズレはこんな感じ、サブフレームはモノコックの中空構造体、

その内部にはシルバー色のデスタンスカラーが、ボルト穴がズレてるでしょう、、

IMG_5166のコピーのコピー

降ろしたトランスミッションはクラッチハウジング内部を撮影しました、

コンディションはオイル漏れの痕跡もなく一見キレイです、、

赤矢印がレリーズベアリング、青矢印はレリーズフォーク。

IMG_5170のコピーのコピー

赤矢印のレリーズベアリングを拡大撮影したショット、メインシャフトの赤さびが多いですね、

つまりクラッチディスクのセンタースプライン部のさび磨耗もある筈です、、

IMGP4531のコピー

次に取り外したレリーズベアリングの内側をよ~く点検すると、緑矢印の下に在るはずの溝が固着したグリスで

埋没し消えてます、、これは駄目じゃろ~

IMGP4522

その裏側のレリーズベアリングとレリーズフォークの接触面、これは駄目でしょう、、

IMGP4587

クラッチディスクは既に限界値ぎりぎり6.1mmまで磨耗、走行4万kmとしては、、ちょっと劇早なんですけど、、

ちなみに新品のディスク厚は8.9mmです。

 
では次はシルバーS2000の作業レポートを開始しますね、

IMG_4390

こちらもトランスミッションを降ろしです、

IMG_4441のコピー

おろしたトランスミッションをクラッチハウジング側から撮影しました、

こちらはまったく問題なし、走行距離からして常識的な摩滅と磨耗があるだけでした。

IMG_4443

レリーズフォークのレリーズベアリングとの接触部、その磨耗痕です、

走行9万5000kmなのでおおむね正常な感じです、つまり好い~感じ、

IMG_4466

スタビのブッシュの内部が少し偏磨耗、リンクの作動など含めよーく点検しましょう。

IMG_4486

車高調整ダンパーを装着しました、パーツ持込で(笑)

車体重量とコーナーウェイトの計測、

4輪のそれぞれの輪重と1G車高を測定します、

IMG_4493

4輪のコーナーウェイトの差、ダンパーのライドハイト量の差、

それらをベースに1G車高を出してから「試乗」してですね、、

しかるにその後でアライメント調整します、

アライメント調整はこんな見えない、一手間、二手間、隠れ包丁が最後の乗り味に出るんですね、

クラッチ交換、リジカラ装着、ダンパー交換、スタビリンク交換を作業させて頂いた総額は¥278,000円でした。

ありがとうございました。

 

作業後にオーナー様から生のインプレをいただきました!

許可を得て掲載させていただきます。

 

とても満足しております。

予想以上でした、

Type Oneから環八に出る時点で、なにこれコレ状態です。
街乗りだけですが、クルマがキッチリいたしました。

サス、リジカラ、アライメント、同時だったので、

何がどこまで効いているのかは不明ですが、

確実にクルマの密度が上がっていて気持ちよいです。

何よりもクルマを降りたくなく、遠回りをしています。

おススメのフライホイールも感動いたしました。

これをノーマルで使えなかった0究x所の方々は、さぞかし心残りがあったであろうかと、、、

今回の作業でS2000の懐の広さを改めて教えていただきました。

次回はミッションかブッシュか分かりませんが、次は10万キロ越えのメンテを

お願いいたします。

 

タイプワンでサービスさせて頂いたS2で

これから本当のSの凄さ、妙味をお楽しみ下さい、

ありがとうございました。

 

 

Posted by吉澤