今週はバルブクリアランスの測定について、タイプワンでの作業のポイントを3つに分けてレポートします。
まず入庫した車両のクリアランス値は正確に測定・記録する事が重要なんですね。
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①作業は冷えた状態で行う。
正確に測定するにはエンジンは6時間~一晩くらい放置して冷やす事。
80℃と20℃での測定値の差は≒0.05mm(アルミホイル2枚分の差)
※タイプワンでは、空調室温±5℃を目安に作業しています。
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②エアーで吹き飛ばす。
ヘッドカバーを外す前にプラグホールの空洞部やカバー周辺をしっかりとエアブローします。
これプラグの点検や交換時も行います。
プラグホール底にある砂塵を飛ばさないと、エンジン内部に入っちゃいますからね!!
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指差し部の様にカバー縁部にも砂塵が堆積しています。
カバーを取ったら手早くキレイなウエスで拭き取る。
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エンジン内部には異物を入れない、作業にはキレイなウエスを使う。外科の手術で作業と心しましょう。
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ヘッドカバー裏側を見る、キレイできちんとオイル管理されていると写真の様な感じのキレイなキツネ色ですね。
プラグホールパッキン・ヘッドカバーパッキンは10年経過していたら無条件で新品に交換です。
K型のパッキンセット:¥4,950円(税込)
B型のパッキンセット:¥5,313円(税込)
F型のパッキンセット:¥3,784円(税込)
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③測定値は正確に記録する。
クリアランスは全気筒、各ロッカー毎の総てを記録します。
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KやFのエンジンはローラーロッカー型
赤矢印部分のクリアランスを測定します。
青矢印のローラー位置を変えても(回転させても)クリアランスは変化しないか、クランクを回しながら何度も計測します。
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参考までに、B型エンジンはスリッパータイプのロッカーなのでクリアランス測定は、赤矢印部分を測定します。
調整方法は次週のブログUPで、計測したデータを検討すると貴方のエンジンの状態が見えて来ます。