S660の走行35000km、 カーニバルイエローⅡ号が鈴鹿サーキットでエンジンブローしました。
ローダーで悲しいドナドナなご入庫です。
先ずコンプレッション値が各気筒ともに6kgf/c㎡程度、通常値は9kgf/c㎡以上なので問題あり!
エンジンオイルを抜くとクーラントが混入、冷却系には油分が、、ヒーターコア含めラジエター内も洗浄が必要です!
後つけオイルクーラーも要点検でした。
降ろす前にプラグ穴から燃焼室を視ると2番にスカッフ跡が見えますね。
タイプワンでのS660エンジン降ろし手順は
①リアサブフレームを降ろして
②車体をリフトで上げて
③エンジンを基台に残す
冷却水のラインが前まで長いので直ぐに水ラインはキャップして漏れ止しましょう。
ヘッドを取りブロック上面を仔細に点検すると赤→のノックピンが死んでる、青〇部分のヘッドガスケットが吹き抜けてる、、 ジェジェジェ~、、ノックピンが凄い衝撃でズレてる!
ヘッド面を計測すると隙間が何と0.3mmオーバー、アカンで~新記録、向こうからの光が漏れて見える(笑)
こんな風に計測してます、なお参考までに歪みの標準値は最大で0.05mm、
通常は0.02mm以下です。
バルブ組んでヘッドCompにします。
コンロッドも小組して、、
腰下も組み上げます。
気品まで感じさせるエンジンの美しさ、とても量産車とは思えないレベルで造り込んであります。
S660のヘッド内部ですがキレイな鋳肌と切削面が超~シュール、
私達が知る限り歴代Hondaエンジンの中で美さはTopです!
加工痕まで意図した様な美しさ、ここオーナー様に直に話しても「ふ~ん、そうなの?」てあまり受けない(笑)
スプーンが造るCompエンジンは全て各パーツの重量を計測し誤差を合せ込んでいます。
ENGINE COMPLETE S07A https://www.spoonsports.jp/products/details/10000-JW5-C00/s660今日もS660から3.2L6気筒まで同じ基準、工法で
Hondaエンジンのリビルト、チューニングを行っています。
単体の新品ブロック、ヘッドはスプーン内で計測→
砂落し→面出→洗浄→のフローでタイプワンに搬送され「組み上げ」られるのです。