約10年前にご購入を頂いたAP1-100型、もうすぐ10万km超えなので駆動系をメインの作業でご入庫して頂きました。



試乗後にエンジンルームや床下を温圧ジェットで十分に汚れを落としてから作業開始します。



エキゾースト、ペラシャを外してからトランスミッションASSYを降ろし、クラッチは交換、フライホイルは振れ量、サイドメタルはクリアランスを計測、リアカバーシールの状態も点検、降ろしたトランスミッションは分解して洗浄します。



各パーツは洗浄後に定盤上で振れ量を計測、各歯面、スプライン溝は拡大鏡で目視チェックします。



リアサブフレームはASSYで降ろします。



S2000のデフは異音と振動が出やすい部分なので要注意、抜いた廃油も注意して見て嗅いで慎重に判断しています。
過去のサービス例も参考して下さい!

https://www.typeone.jp/?p=13507


旧アーム類は全ブッシュを抜いて防錆塗装後に新ブッシュに打ち替え、旧ナックルからはハブ、ハブベアリングを抜き取り同じ様に洗浄して防錆塗装を施します。



手前はデフのOH作業中、奥はブッシュ、ハブの打ち替え中ですね。



手前リアのベアリングインナーやハブの勘合部には赤→赤錆が見えます、奥のフロント勘合部は錆がありません。
この差はリア側にあるドラシャナットは気中に露出、一方のフロント側はナットは気密な構造内だから!
リヤ側は熱と振動で微細な隙間から気中の水分が浸入して錆を呼ぶんですね、一見隙間はゼロですが仔細に視ると奥深いです。



バックプレートも洗浄→塗装処理でリメイクされ完成したキレイなハブ、ナックルの1台分です!



新品のサブフレームは後期に変更、アーム類や駆動系の各パーツを台上で組み上げます。



油圧専用機で作業台ごとサブフレームをリフトUPして車体と結合、この作業フローは各メーカーの製造ラインと基本的に同じ動きです。



作業後は十分に試乗を行い、それからアライメントの測定、調整です。
走行後の測定、調整をお願いしている理由はリジカラが馴染むから、リジカラ装着≒アライメントが必需ではありません!
タイプワン的には2~300km走行後の調整作業してる理由はこのナジミでアライメントが無視できない量変化があるから!

クルマて奥深いですよね~。