いつまでも乗っていたい、オーナー様のそんな要望のRenovation、reportです。
初期型AP1シルバーストーンメタリック、走行9万kmの無事故車がベース、
ストリートメインで楽しく乗れる、デイリーユースなS2000をコンセプトにリフレッシュ開始、
主要コンポーネンはサブフレームに載った状態で「ごっそり」と、エンジン、ミッション、、、
約300kg程度の重量なので安全第一で降ろします。
エンジンはSPOONコンプリートエンジンへ交換、クラッチ等の消耗品に限らず、
ウオーターポンプ、テンショナー、ステアリングギヤBOX、オルタネーター、スターターは新品に交換、
トランスミッションはオーバーホールを施しました。
エンジンだけを超~Highチューンしたり、競技用のクラッチやLSD等のサーキット向けのパーツは
ストリートユースのこのオーナー様には不要と判断、ライフと速さはトレードオフな敵対関係ですが、
つぼを押さえた気持ち良さ重視のチューニングはクルマを永く維持する事が出来ますね。
エンジン廻りで大事なポイントの一つが「フューエルパルセーションダンパー」
燃料ポンプによる燃圧変動を緩和する地味な部品、アイドリングが不定愁訴で不安定な場合は音で判断、
インジェクターなども正常な音を聴いておくとイザという時の故障診断に役立ちます。
その下側、矢印部はフューエルホース、この金属部分のクラックやゴムホースの劣化は燃料漏れに直結、
燃料が漏れたら大事件、ホースはASSYで新品に交換です!
う~ん、距離だけじゃない、経年劣化でブッシュは残念な状態、アームにはヘアークラックが、、
S2000の開発当時と現在のタイヤでは粘着力(アドヒュージョン)が革命的に進化しました。
ちなみにタイヤはエアーボリュームが多い純正サイズだとクルマが素直で気持ち良いハンドリングに、
逆に18インチ255サイズは足廻りや駆動系にかなりのストレスが、これがショートライフの原因(涙)
リヤセクションはサブフレームごと後期型へ、これはもうS2000の定番メニューです、
LSD、ドライブシャフト、プロペラシャフトもオーバーホールでリフレッシュ。
過去ブログ ①LSD ②ドライブシャフト ③リヤサブフレーム後期化
サスペンションはFIXダンパーにプログレスプリング、
ブレーキは新品純正キャリパーにSPOONパッドをチョイスしました。
外装を見て行くとウィンドゥモールが劣化、ヨレヨレで浮き上がっています、
それにAピラー部の黒いステッカー(ここは塗装じゃないんです!)ここも退色が進んでます、
ガラスは飛び石やワイパーの傷があるのでピラーステッカーと併せて新品に、
幌と間のシールラバーも交換して、クルマ全体でバランス良くスッキリとさせます。
完成後はシャワーテストで防水確認、不具合の洗い出しと慣らしを兼ねて約300km走行確認、
車体各部をナジませてから、最終のアライメント調整、細部まで拘りぬいて完成させます!
奥に見える赤いNSXのリフレッシュ状態やK20Fitを見学に来た香港からのお客様、Mr.マン氏
作業を見ながら「アィヤ~」と驚いてました~、アィヤ~は広東語で「イイね」の意味だそうです(笑)
TYPEONEの見学はいつでもOK!
お気軽にご来店下さい。
Posted by Jomoto