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Hondaのエンジン、TYPE-Rのエンジンが凄いと言われる訳は

「それぞれ」の単体部品に在るんですね。

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(左)バルブスプリングは垂直度、自由長などの公差範囲を狭め、特にスプリングレートは公差をそろえた状態で管理されて納められ来ます。

(中央)インテーク、エキゾーストポートはバルブシートとの段乱を整形する程度にとどめ,表面は

混合気の結露を防ぐため敢えて鏡面仕上げはしません。96R時代に量産エンジンを職人さんが全数のポート研磨をしていた〜って「夢」の様な、、あれ鈴鹿の都市伝説だったのかも(笑)、、。

(右)写真下段はF型のピストン。

凄いんですね、造形が、重さも!・・まあ、鍛造ですからネ・・

先ずは回転馬力だけの追及ありきで!ターボ車並みの高燃焼圧!それに耐えるためは重くなる!正に狂気のイケイケなデザイン〜後世ではどんな評価がされるのでしょうか、少し楽しみですけどね(笑)

ちなみに上段はK20系のピストン、鋳造で通称コスワース型のピストン、世の中のレース用として一般的に流通しているSPピストンの代表的な姿です。

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ところでF型やK型のエンジンって標準ボアのピストンが2種類有るんですよ、

Aピストン、Bピストンで0.01mmボア径が違うんですね、

なんでそんな「面倒な物」が有るんでしょうか?

それはシリンダーを鋳造で製造時に型公差によるボアのバラつきで各気筒ごとに「どうしても変化」してしまうのでオイルクリアランスを均一にする為なんです。

その為にピストンには識別刻印がして有るんですが

左からBピストン、0.25オーバーサイズ、無印のAピストン、写真は全てK20用で

それぞれの刻印はピストンメーカーさんが品質管理して合格した証でも在ります

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こんなふうにパーツメーカーの方々が「それぞれ」の単体部品に込めた想いをエンジンASSYで造るために組み立て作業も気合いだ〜て叫びはしませんが、気は使ってるんです。

ムービングパーツの重量はピストン、コンロッドなど重量公差を1gを目途に組み合わせています、各パーツは上限を決めて一度分類して組み立て前にふたたび仕分けして子組みします。

コンロッドの重量合わせは熱で強度が変化するので削らず単品で合わせ込み、

メタルはクラッシュハイトなど張力公差がサブミクロン単位なので揃えた物管表で仕訳しています。

これ以外にもリング、Hガスケット、ヘッドボルト、バルブなど主幹部品はすべて製造、加工Lotを揃えて品質を均一に安定させています。

作業環境も温湿度を一定にするなど現実で考えられる色々な余条件を一定に保ち「真心」+して作業しています、エンジンなど製作室は見学自由です、何も隠す事も秘密もありません。

Posted by吉澤

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