蘇るHonda、DC5のフルリフレッシュのメインメニュー。
搭載したK20Aエンジンオーバーホール、エンジンCompをUPしますね。どこが量産エンジンと違うのか、についても少し掘り下げ紹介しますね〜!
約10万kmを走行後に降ろしたエンジンです。結構キレイ、この個体、でもね細部を良く観察すると、ヘッドのエキゾーストポートにはカーボンが積層し固く堆積していました。これだとオイル消費量は1L/1000kmを越える量だったのでは。
K、F型は高出力を高回転で得ているのでブローバイガスが深いヘッドカバー内で冷却される事など特殊な設計なんですね。
OHされ搭載するNEWエンジンの吸気側ポート。
インマニとの段差は限りなく無くしながらポート内面の追加工、特に吸気側のポート面粗度はこれ位まで磨き仕上げスムーズな流速が得られる様に流体抵抗を減らします。一方で排気側は流速が高いので量産プラス程度で良しなんです。
OH時に交換する動弁系パーツ群。
写真には在りませんがステムシール16個、コッタ―32個ももちろん全交換です。
ちなみに部品は全て新品に交換は言うまでも在りません。
ポートを加工し面出したヘッドにステムシールを打ち込み、写真のバルブ組み付け専用機にセット。燃焼室側から空圧でバルブ傘部を押し上げてバルブSPのセット荷重を見ながら組み立てます。バルブSPのレートは実計測して上限品だけ使うのでどうしても出る下限限界品は捨てます、サッパリと。
この工程は何と慣れると15分〜20分程度で組めます〜。
この速さはエンジンを組んだ事が在るメカにとっては少し驚きのスピードでは? でも嫌われるよ〜仕事自慢は、(笑)、。
次はブロックとクランクの組み立てですが、このブロックは事前に砂落加工を施して在ります。同時にブロックを数台並べて並行して作業します。でも「稀に」新品ブロックが?的な事もあるので複数を並べると比較検証も可能になるんですよ。
このブロックとクランクとコンロッドのオイルクリアランスはPゲージを使い適正値が出るまで各メタルを入れ替え測定して、、作業時間が長いので年間を通じた室温の保持も重要ですし、また計測機材の精度と校正も重要ですね。トルクレンチの誤差は無視はできません、スピ―ドメーターの誤差は大好きですけど、、。
主要な各部のトルク値、角度レンジの情報はトルクレンチからPCにダウンロードさせて管理記録しています、便利になりましたね〜
これでスタッフ間での差を均一にする事も出来る様に為ったんよ、、マジで、注、私はねホンマ関西ですねン。
ブロックに組み付ける水冷式のオイルクーラー、オイル漏れするスプ―ル
バルブ、遮熱板もクラックが入り易いので要注意、キレイにキレイに、、。
ヘッドガスケットには特殊シール材を噴霧塗布して、30分くらい自然乾燥させてからヘッドと勘合させます。このノックピンも新品ね。
完成まで残りは半分、折り返しですかね、ふ〜、この状態でクランクを回転させない様に注意しながらカムドライブチェーンを組んで超慎重に≒バルブタイミングを合わせます。
エア―ツールでクランクを空回転させて、ヘッドにオイルが吸い上がることを目視で確認してから正規のバルブタイミングに再び調整、確認したら最後にタぺクリを調整します。
完成したエンジンCompにインマニ、スロットル、エキマニを組み付けますがこの時にそのまま組むのは駄目駄目ですよ!取り付けボルトより穴が大きいので少し持ち上げ、クリアランスの「中間」を狙い上手く組み付けましょうね、チョットした工夫の積み重ねが1周4000mのコースでクルマ1台分だけ前に、、10周すると大きな差に、、千分の1の小ネタでした(笑)
Posted by ハラ
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