主にストリートメインで走行距離が15万km のインテグラTYPE-Rが入庫しました。 着手前に試乗を行いミッションのオーバーホール(レシオを変更)をメインに クラッチ、クラッチオペレーション系、マウント類の交換を行う事になりました。 いわゆる定期メンテナンス的な作業メニューですね、では作業開始です。
T/M降ろす前に抜いたオイルの臭い、色、粘度などを見ます、これで内部の様子が大体予想がつくんですよね。 この個体は数年前の8万km時にタイプワンで一度OHしているのでシンクロやギアに大きな問題はなさそうな感触です。
降ろしたギヤBOXのクラッチハウジング内側、オイル漏れも無くてとてもキレイです。
ここでワンポイント、ミッションを降ろす時にドライブシャフトを抜きますがシャフト先端の抜け止めCピンが緩いと抜ける時の感触がだらしな〜い感じなんです、、この部分「コクッ」て感じで抜けるのが良いんですよ。
古いCピン部分を拡大して撮影して見るとピン外周に傷があります、タイプワンでは迷わず新品交換、因みにこの部品1個¥120円也、
フライホイルのパイロットベアリングもチェック、ガタがありました、これも交換します、1個¥750円也、
エンジンとミッションを締結しているノックピン、両側に圧入され位置が出る事で馬鹿穴に楽々入るボルトでも締結が完全に為る事が可能なんです、これまるでリジカラと同じ原理ですね。
レリーズフォーク、レリーズベアリングの新旧比較です。
フォークがベアリングを押す作動面を拡大して見ると、、こんな摩耗痕跡が、この部分は距離より使用環境で磨滅の進行に大きな差が出ます。
レリーズベアリングがカバーと擦れている部分、
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レリーズベアリング
クラッチカバーのスプリング部分の摩耗は、、。
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クラッチカバー
クラッチデスクの新品厚は9mm、旧部品を測定すると6,5mmまで摩耗が進行していました、キッパリ交換です。
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クラッチディスク(ノンアスベスト)
NEWエンジンマウント、旧マウントには切れは在りませんでした、 しかし重量物を暑いエンジンルームで長年支えて来たので下方向に変形しています、SPOON製に交換しました。
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エンジントランスミッションマウントセット
クラッチマスターシリンダー新旧の比較、漏れは在りませんでしたが予防的に新品に交換です。 価格 ¥9,923
マスターシリンダーで発生した油圧を受けギヤBOX内のスレーブアームを動かす「スレーブシリンダーASSY」、液漏れの痕跡ありますね、ここが壊れると走行不能になるので要注意、漏れが無いか日頃から点検しましょう、目視&指先で触り濡れていないか?指で判断して下さい。 価格 ¥5,723
ギアレシオはファイナルのみ変更、 96の4,4から98の4,785に為ります。
メインシャフトのスラストクリアランスを測定して調整します。
ヨイショ〜どっこらショ的にメインとカウンターシャフトをケースに組み込み、、
T/M ケースASSYの新旧比較、左のキレイな方がオーバーホールされた ギアBOXです、逆なら怖いケド(笑) 商品情報は ↓
トランスミッションオーバーホール
オーバーホールしたT/Mはシュシュと車体に搭載ます。
試乗前にエンジンを回してギアを入れリフト上で作動チェック、下から聴診器を使いギヤの作動音を聴いて点検です。
作業を全て終え引き渡し前の試乗テスト、この実走行での駄目ダシが 重要なんです、低温から高温域までシフトフィールや操作性が変化しないか、全域で音振も良くチェック、今回の撮影場所はクルマ好きのメッカ、夜の大黒パーキングからです。
ちなみに全部の作業時間は12時間、整備の総額は¥393,547円、ちなみにプライスレスな試乗は4時間でした。 Posted by吉澤 Array