今朝からエンジンの交換を2台、トランスミッション交換を1台、平行して作業を開始しました。
黒はデフが焼き付き不動明王で入庫しました、クランクプーリーのガタが発生、プーリーの
勘合部が偏磨耗から痩せてクランクは交換が必要、それならモーターチェンジとなりました。
手前の黄色Sはエキマニなど補機類をとり外してトランスミッションを降ろします、
奥の黄色Sはエンジン交換、完成後の試乗から今朝戻り最終のチェックしてますね。
今回はエンジン製作フローを紹介しちゃいます、入庫した新品ブロックは開梱したら点検します、
実は新品が危ないんですよ~、ぐふふ、
新品のブロックはメインギャラリーやオイルラインをしっかり点検します、
ギャラリーの長穴内部は切削クズでザラザラ、僕の白魚のような指が切れちゃいますよ~、
一見しただけじゃダメ、近くより照らして拡大してよ~く観察すると、赤矢印とか、、
鋳肌の荒れとか、これは機能と全く関係はありませんが、、、デモ耐えられないですね、
メカとして、も~すぐ里に帰らせて頂きます。
新品ヘッドも入庫したら先ず測る、ヘッド面の平行度は100分の2~3くらいソリあるゼ、
点検すると各部の公差はありますね、、でも量産で世界一品質ですよ、Hondaは。
新品のヘッド、これも一見きれいですね、でも青マーク部を拡大すると、、
青マークは燃焼室を冷却する水路の部分です。
赤マーク、これはヘッドに行くオイルラインです(愕)
こんなのも剥がれ落ちそう、これらを一つずつ注意深~く修正を施して、、
新品だからって油断しない、直ぐには使えない、使わない、3ない運動?
最近は新品部品でエンジンを組んでもそう見えないって、お客様から「削り跡がある」んだけど、
ホンとに新品なの?「大丈夫」なの??って聞かれますけど、 こんな理由からなんですね~。
燃焼室、ポート、シートリング、周辺の油路、水路のバリなどはポートを加工して
除去、修正します。
でもね、ポートはむやみに磨いて光らせませんのよ、バルブシート周辺だけは仕上げの面粗度は
10ミクロンの表面粗度で仕上げてます。
EXポートはテカテカの鏡面仕上げはチョット古いんじゃない、
低流のインレットのVガイド周りも拡大して撮影してみました、こんな感じにスッキリ仕上げます。
作業後に全てのトルクレンチは校正されます、チャイムはなりませんが室温が安定する午後6時、
年間を通じて摂氏20~22℃で計測、毎日ね。
誤差ゼロ、誤組ゼロ、残物ゼロ、3S確認を目指してます。
完成したエンジンは専用BOXを使い「メカの想い」も箱に入れ、国内外に出荷されて行きます。
嫁ぎ先でも可愛がってもらってね~!
Posted by吉澤