今週はサンダーヒルレポート第3弾。レース本番の完結編です!
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決勝前のセレモニーでは、チーム関係者の他、観客の方々もグリッドウォークに参加されていました。アメリカのSPOONファンにも大勢お越し頂き、ありがとうございました。
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フォーメーションラップを終え、ローリングスタートで25時間のなが~いレースが始まりました。
今回私たちのFK8が参戦しているクラスは「E0クラス」です。市販車をベースにしたツーリングカークラスで、最高位クラスになります。
車重、エンジンパワー、タイヤの種類により7つのクラスがあり、ロードスターやEK9シビック、プロトタイプカーやNASCARなどのレーシングカーも混走します。
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スタート後の1コーナーでは上位陣でスピン車両が出ましたが、スタートドライバーの山田選手が冷静に対処しました。
ここからは想定通りに走行できれば、およそ50分を1スティントとしてピットストップを予定しています。
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今回のサンダーヒル25時間では、ピットエリアには「ホットピット」「コールドピット」の2種類があり、それぞれにピット作業のレギュレーションがあります。
・ホットピット
各チーム前のピットロード上での作業は、1回のピットストップで給油は5GALボトルが2本(≒37.8ℓ)まで、なおかつすべてのピット作業前に行う事。タイヤ交換は1輪のみで、マニュアルジャッキのみ使用可能(スーパー耐久で使用しているエアジャッキなどは使用不可)
・コールドピット
各チームのパドック側にあるピットでは、給油以外のどの様な作業も可能。エアジャッキを使う事も許されていますが、パドック側へ移動が必要な為にタイムロスが大きくなります。
ロスタイムは多くなるがタイヤを4輪同時交換できる、このコールドピットの使い方が肝になってくるんですね。
レース2時間程が経過する頃には、SPOON号がクラストップに浮上しました。
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日が沈み始めライトON。補助灯もしっかり作動していますが、コースを照らす灯りは他にありません。ドライバーは神経を集中させて高速走行を続けます。
しかし、完全に日が落ちてから徐々に霧が立ち込めはじめます。
18時頃にはセーフティーカーが入り、先導で周回を重ねますが…セーフティーカーもコースアウトしてしまう程の濃霧となり、レースは中断、全ての車両がホームストレートに一時停止となりました。
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緊急ドライバーズミーティングの結果、霧が晴れるまでレースは中断、ホームストレート上に隊列を組みなおした状態で車両保管となりました。
この間のメンテナンスは一切禁止。中断前からミッション交換でピットインしていた隣のチームはある意味ラッキーでしたね(笑)
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翌朝4:30に消防車がサイレンを鳴らし、30分後のレース再開をアナウンスしました。各チームのピットが慌ただしくレース再開の準備を始めました。
まだまだ薄暗く完全に霧が晴れていませんでしたが、セーフティーカーの先導のもとレースが再開しました。
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朝日が出るころにはすっかり霧も晴れ、天候は回復しました。
この時間は、気温・路温も上がり始め、マシン各部に急激にストレスが掛かり一番トラブルが発生する時間ですが、そこは耐久レースの経験豊富なドライバーの丁寧なドライブでトラブル無くレースは終盤へ向かいます。
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もうすぐチェッカーです。
夜間の8時間中断がありましたが、レース終了時刻が3時間延長になりました。中断ありの28時間耐久レースとなりました(笑)
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チームSPOONは終始安定し、大きなマシントラブルも無く無事チェッカー。
また、クラス1位という最高の結果でレースを終える事ができました。
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アメリカの正規代理店GoTuningのスタッフをはじめ、アメリカ現地スタッフの方々、応援をして頂いたファンの皆様、タイプワンの臨時休業にご理解を頂いたお客様、レース運営のサポートを頂いた皆様、誠にありがとうございました。
来年発表される新型シビックTYPE-Rでも、皆様を笑顔にできる製品作りを目標に進んで行きます。
引き続きの応援をよろしくお願いします。
TYPEONE Taguchi