今週は15万キロ走行の鮮やかなバミューダブルーなAP2にご来店頂き、足廻り・駆動系のリフレッシュを行いました。
オーナー様から「中古車で購入したけれど、素性が分からないし今の状態が好みでない。」
そんなメールで相談を受け、入庫と同時に点検と診断を行いました。
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オーナー様から日常のメンテナンス履歴を聞いたところ、エンジンはオイル消費も少なく、まだまだ絶好調。
しかし、クラッチペダルは重く渋く、プロペラシャフトからはアクセルのON/OFFでガコガコ音が出ていました。
ミッション・デフ共に異常な音は出ていませんが、走行歴と距離を考えるとベアリングやシール類の消耗品は交換がお勧め時期なので、予防的にオーバーホールがよさそう。
サーキット向けの「改造」が嫌なオーナー様に、ノーマルの良さを取り戻す純正部品をメインに使用したリフレッシュをご提案、施工することになりました。
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抜き取った廃油も色や匂い・手触り等しっかりチェックします。メニューは決まっていても、その車のメンテナンスを行う上で大切な情報源です。廃油も異常ナシ!!
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サクッとミッション・デフを降ろし、オーバーホール作業開始です。
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前オーナーさんのオイル管理が良く、丁寧に乗っていた様でミッション・デフ共に通常のオーバーホールで済む状態でした。
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オーバーホールと同時進行で車体側の整備を進めて行きます。
予想通りクラッチは完全にアウトで、滑る一歩手前で交換出来てホッと一安心です。
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S2000の足廻りでよく起きてしまうのが、フロントキャスター調整ボルトの固着です。
カムボルトとブッシュ赤〇部が固着してしまうと、キャスター調整が出来ないどころかボルトが外れません…。
今回も格闘の末、サビサビボルトを取り外しました。
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タイプワン流の対策はシンプルですが、ボルト交換とリジカラグリス塗布です。
これで10年先のメンテナンスも固着しらずで安心です!!
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純正ダンパーASSYが廃盤となっている為、単体部品で手配し組み上げていきます。
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サスブッシュの打ち換えと駆動系のOHも終了しました。
全て並べて記念撮影です(笑)
DIYで作業される方は、ボルト類には錆・カジリ防止でリジカラグリス、スタビブッシュにはスムーズに動く様モリブデングリスを塗布しましょう。
プラスひと手間で、クルマへの愛情を込めて作業しましょう💓
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仕上げに定番リフレッシュのバルブクリアランス調整を行います。
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足廻りの馴染ませ走行を行い、最終のアライメント調整。今回は純正値で調整をしました。
今回の作業は総額¥1,949,193(税込)で、1週間のお預かりでした。
ご用命ありがとうございました。
素の良さに戻ったS2000で快適なドライブを楽しんでくださいね。