こちらのS2000はAP1-110型 で走行距離が88000km、
筑波2000で走行中にギアダウンもアップも抵抗感が出てスムーズなシフトチェンジができなくなった~!
その後Pitに戻りミッションが冷えたら走れるけどギア操作のフィールが悪化したそうです。



まず試乗して見ると
 ①クラッチペダルが重くて渋い。
 ②ギアの1,3速側と2,4速側、つまり前後方向でのレバーストロークに差がある。
 ③クラッチデスク、レリーズアームの共振音がある。
クラッチ系の消耗品を交換してミッションもOHを施すことになりました。
またOH時に御客様からのご要望でセカンダリシャフトをAP2用に交換、レシオを変更します。



右が歯数29のAP1用、左が歯数29のAP2用セカンダリーシャフトです。
これ歯数は同じですがギア有効径(サイズ)が違うんです~チョット複雑なんですけど、、



AP1セカンダリーシャフトよりも



AP2セカンダリーシャフトの方が大きいですね。



こちらはドライブギア、AP1とAP2で歯数が違います。
ドライブギアの部品代はミッションOH費用に含まれているのでレシオ変更はシャフト代だけでOK。
加速重視な場合はAP1ミッションとAP2セカンダリを組み合わせて、静かなS2000のご要望はAP2ミッションとAP1セカンダリを組み合わせる、
こんなリクエストで貴方だけのS2000が造れるんですね!



走行距離8万kmのクラッチカバー内の汚れ具合はこんな感じ、オイル漏れも無く「いい感じ」です。



クラッチディスクが破断してました!コレもう少しでバラバラで不動に為る寸前でしたね。
過去ブログ https://www.typeone.jp/?p=6209
交換作業を終えたら試乗してダイナミックを確認、冷間と温間の差もチェックします。



試乗後は再度リフトに上げてトランスミッションの作動音を聴診します。
良い状態のトランスミッションは「サ~ァ~~」て感じの音でいわゆる「心地よい自然な音」、
一方で障害がある場合は「ゴ~ォ~~」て振動音が混ざる独特のイヤ~な雑音です。
加修後はシフトレバーやペダルの操作フィールの質感が良くなり純粋に「ドライブ」そのものが楽しくなります!
さて修理の総額は¥709,895(税込)でした。

ご用命ありがとうございました。