高速道路を走っているとステアリングがプルプルと小刻みに揺れて、皆さんそんな経験ありますよね、
そう、これホイルバランスの狂い、今日はそんな微妙なバランスからのヒントです。
タイヤの外周を見ると赤矢印部のようなバランスウェイト、重さは10gですね、
タイヤホイルの重さ20kgに対して10g、僅か0.05%の重量バランスの差を皆さん体感しているんですよ、
そんな微細な差は判らないよ~ってご謙遜、人間の感覚は鋭いですから(笑)
さてK20Aの製作過程、ピストン、コンロッドの重量は1009.86gで4個ともキッチリ合ってますが、
ピストンは、335.47g/334.26g/335.54g/336.12gと1.86gの差が、コンロッドは最大5gの差が有ります、
重量を合わせ込まずにそのまま組むと最大で1%程のアンバランスが生じます。
ピストン、コンロッド、ピストンピンの重量をキッチリ合わせ込むその訳は、
エンジンのムービングパーツの回転バランスを取る為なんです。
クランクを見ると赤矢印部にバランス取りの穴が、深さを測り計算すると14g分抜いてます。
クランクの重量は17.2kg、こちらは0.081%のバランス取りがされていました。
スムーズでキレイな回転に必要なのは重量や容積、バルブスプリングレート等をそろえる微細な作業、
総合的にバランス取りされたエンジンだから、気持ち良~く回り長寿命になるんですね。
SPOON コンプリートエンジン
クランクプーリーにもバランス取りの穴が、当然フライホイルやクラッチ側もReバランス、
これホイルバランスの微小な差を例に考えて頂くと判り易いかも知れません。
私達はバランシングがクルマの基本、丸い物は真ん丸に、まっすぐな物はまっすぐに、
そんなあたりまえの作業で車はスムーズで素直に走ります。
Posted by Jomoto