今回はイギリス生産のいわゆる輸入車、初代ユーロハッチのEP3がはるばる富山より入庫です。
いつも遠方よりご来店いただきまして本当にありがとうございます!
平成17年式で走行13万kmと距離も増えて来たため、クラッチの繋がりやギアの入りに違和感を感じるのと
ステアリングのだるさ、中高速域での安定感の無さなどを感じているということで
クラッチ、ミッションのオーバーホールをメインにサスペンションもリフレッシュする事になりました。
先ずは抜いたミッションオイルをチェック!抜いたオイルは人間で言えば血液です。
オイルの状態でミッションの健康状態が大体判りますね(キッパリ)
色、匂い,沈殿物など問題なし、定期的なオイル交換の賜物ですな~。
皆さ~ん、ちゃんとオイルの状態は把握しましょうネ~!
サクサクミッション降ろしの開始です。
手作りミッションジャッキでく~るくる~っと、高さや角度も自由自在、安全確実作業には、やっぱり道具が大事ですね(笑)
上からの写真です。エンジンからミッションが外れたところですね。
ミッションを外すとエンジンを片側のマウントだけで支えることにになってしまうので、
エンジンマウントを傷めないために、下からジャッキでエンジンを支えてあげましょう。
降ろしたミッションのクラッチハウジング内、レリーズベアリング周辺の拡大写真です。
レリーズベアリングの内側の状態、グリス切れによりペダルが重くなったり、ギシギシ異音の発生源ですね。
クラッチはSPOON製を使用します。
CLUTCH COVER CLUTCH DISK[NON-ASB.] RELEASE BEARING
ASSY交換する新品のフロントロアアームと旧ロアアーム、赤〇部分を拡大してみると、、
赤→部にはやはり亀裂が、、この一番荷重の掛かっているフロントロアアームブッシュが劣化していると
加速時やブレーキング時にステアリングにふらつきが発生してしまいます。
長年乗っていると徐々に進行する劣化に気付き難いですが、交換後はシャキッとバッチリ体感出来ますぜ~!
車体から外したナックルからハブベアリングをプレスで抜いて、、
ハブベアリングの入るナックル内側を子細に点検し、荒れ錆びを磨いて整え、
キレイにしてから新品のハブベアリングを圧入します。
サスアーム、ブッシュ類を全て新品を使用して組み上がったフロントまわりです。
ローターは防錆ジンク塗装を施し錆びをシャットアウト! だって、いつまでもキレイな状態を保ちたいですからね。
SPOONで製作したミッションには完成後にこのシリアルプレートを貼り付けます。
ギア比、ファイナルなど、オーバーホールの内容をデータとして蓄積し管理しています。
お客様が気持ち良くシフトしている姿をイメージして、、 丁寧に真心こめて組み上げた証です。
ミッションを搭載してからサブフレームを上げて装着しますが、、
ボディ側の赤→部を観ると、ボルト穴がズレズレですね~。 ムフフ、リジカラ効果が期待出来ますよ~(笑)
キチンと錆を落として防錆後にリジカラを装着します。
リフト上でタイヤを回してギヤやクラッチの作動音、振動など試乗前チェックです。
こちらは下回り、聴診器を使用して微妙な異音も見逃しません。
組み上げ後は工場の周りを2~3km走行してからアライメントを調整します。
完成後は慣らし運転+試乗で実走行にてクルマ全体の動作確認をします。
新緑が美しい季節になって来たと思ったら、、昨日、今日と暑いくらいでしたね~(汗)
試走から戻り最終チェックをしてから精密にアライメント調整を施して終了です。
最終アライメントが終わったら今回はオーナーさんのご希望でボディーコーテイングも施しました。
色褪せのあったエンブレムも新品にバリっと交換して中身も見た目もバッチリ、リフレッシュの完成です!
タイプワンではポリマーからガラスコートまでご予算に応じてボディコーティングも承っておりますので、
作業と同時にボデイもピカピカ、なんてことも可能です!
ご気軽にご相談くださいね~。
Posted by 吉澤