この写真が話題に 、(笑)
皆さんからの質問は写真の奥に写るレーシングカーは何ですか? でした。
ボデーサイドのロゴが光るこのレーシングカーは1994年型のEK4型シビックSi-R、
実戦で使用していたレーシングカーをフルリビルトして保存している、
そんなコレクションの1台ですね。
ヘッドライトを始めとしてEk型のシビックの機能部品はEK4型からEK9の前期、
後期型、そして最後のタイプRX、それに輸出仕様など様々な組み合わせが
可能なのでレースでもストリートでも使いたおしました。
画像のブレーキペダルはタイプRX用、EK9の最後期タイプRXではブレーキペダルの板厚が約1.5倍に、、、
ブレーキ系は剛性を出したい、で「その周辺部分」の試作テストをトライしてマス!
シビックRの量産時期は2年とモデルライフが短命でした、でもEK9はFF系で
べストハンドリングなHondaのマシンじゃないかなと、いわゆる
サーキットで走らせると光り輝くクルマ、いかにも当時のHondaらしい
スポ―ツカーでした~。
実はこのレーシングカーは97年の9月14日に開催されたN1耐久第6戦にエントリーするために
7月からシビックRのデビュー参戦を目標にEK4型をベースに突貫で製作、、、したそうです。
第6戦の鈴鹿耐久レースはシビックRの発表から1週間後、
即にレース参戦で大丈夫なん??、(謎)
このレーシングカーの特徴はB16ーB型エンジンです、それまでのB16-A型エンジンと比較すると
同じボア対ストローク(ボアピッチも)、B16-B型ブロックはシリンダーを8mmハイデッキ化して、
それによりコンロッドの振角を狭くした設計が可能に、16Aで限界だったピストンスピードを下げられたんですね、
あくまで平均スピードですケド、つまり回転馬力の獲得を目指したんですね、
目標に対して手法は実にストレート。
EK9型シビックの最大の特徴はこの16B型エンジンの性格なので、エンジンはオリジナルの
1600ccで組みました、高回転域で澄んだキレイな排気音、濃密で爽やかなトルク感、
じつに良いエンジンです。
シンプルで無駄のない男の仕事場、当時はクールスーツの装備はなかったそうで、
だもんドライバーは夏場は「脱水飛び」しちゃいますよね。
最近はクールスーツが壊れるとドライバーさんサクサク降りちゃいます、「だめだめ」危ないよ~て(涙)
昔はタイムが落ちると無線で激励したり~でも一瞬タイムが上がるけど、また落ちゃう、
ドライバー交代でピットインしても気絶してクルマから降りれないなんてことも、、。
このあたりの無駄、ムラ、無理が時代なのかな~ (謎)
Drを守るデザインのロールゲージ、車体の剛性を上げながら強いボデーを目指してたんですね、
写真のクロス形状のクロモリチューブはそれを表わしてます、最近は普通ですが1990年代は最先端のモード系?
細いリアのスタビバー、特殊なそのブラケット部分、メガホン形状の薄肉のSUSテ―ル管、
当時むりやり追加で追加溶接したリアロアアーム左右間のステフナーなどが特徴、
リヤのエアジャッキはリヤ側の重量が軽いので1本でOKでした。
耐久用90Lの容量の大型燃料タンク、スペアリムに落とし込んで低重心化、
当時はツーリングカーの耐久レースの始まりで給油装置にはあまり制約がありませんでした、、、。
私達は8耐や海外の24時間レースを参考に1秒でも時短を目標に改造、Dr の交代には
16~20秒が必要なのでタイヤ交換を含めたオペレーションは良く練習させられました~
今は自己啓発で練習してます、(笑)
フロントのリム、その後ろ側にレイアウトされたフロント側のエアージャッキ、上下時間を短縮したくて
ジャッキのボデーを短くしたり、その突き出し量を少なくしたりしてましたね~(けなげ)
24時間耐久レースを探して色んな国の色んなサーキットに出向いては色々と楽しく経験しました、
13年もスプーンは海外レースにも参戦します、もちろん国内シリーズもね、
フロントビュー、マジ、キュートですわ~♡♡
サイドビュー、たまらんな~ワンダーじゃないけど、美ワンダです。
リヤビュー、0,8mm厚の薄板をパイプにしたメガホンマフラー、そこから絶え間なく
出る爆発の音粒はエキゾーストノ―トというよりも断末魔の悲鳴、ハイな大好物です。
レースとサーキットを共通の言語として若いスタッフも成長してみんなで「ワイガヤ」を継承する、
そんな私達の技術と経験値を貴方のHondaのために、タイプワンは存在しています。
Posted by原