今回は初期型のインサイトZE-1型に搭載されている3気筒の量産エンジンと5速マニュアルミッションを取り去り、
インテDC5型のK20型と6速マニュアルミッションを搭載する、そんな禁断のレポです。
奥のリフトではFit3、新型RSにやはりK20型エンジンをスワップ作業していますね。
Fit3 過去ブログ
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http://www.typeone.jp/?p=9562
走行距離が15万kmのノーマルエンジン、モーターASSY、ミッション、ドライブシャフト、赤いHV専用のハーネス、
車体後部のバッテリー、HVシステムASSY、HV用の冷却BOXなど、全てキレイさっぱりとHV系の部品は取り去りました。
完成時の車体重量はどれ位なのか?、パワ-ウェートレシオの予想値は3、6~7程度ですが、、
スッキリしたエンジンルーム、初代インサイトは志が高かった、
軽量化の為に車両全体のあらゆる部位をアルミ材で製造、分解すると鉄部品はブレーキローターとマフラーくらい(驚)
完全にコストを度外視して造られた低ドラッグボデーはその余りに清いコンセプトが故に凄みさえ感じます。
初期型インサイトは在る意味でHondaスポーツの狂気を代表するモデルなのでは、
その時に開発していたエンジニアさん達はさぞや楽しかったでしょうな~(笑)
ダミーエンジンで仮にレイアウトしてみると、エンジン高や幅、地上高、エキゾースト取り回し、
ドライブシャフトの作用角度など全体の「収まり」は良い感じでした、、
オルタやコンプレッサー、ラジエター、ヒーターなども平行して作業しながら検討を進めます、
いわゆる「ゲンゴー」でGo~。
エンジンはDC5型のインテRから降ろしたK20型シリーズ中で最強のTYPE-R専用エンジンを使い
タイプワンで軽整備を施して載せます、燃料デリバリーのリターン系が新旧でレイアウトが違うのがチョイ泣かせます~。
ノーマルナックルのサスペンション軌跡を基にジオメトリーも適正化して、、
図上の可動域であれこれを検討しながら、量産品からナックルを選び図形化、
いくら軽量なボディでも大出力のFF車には許す限りハブベアリング、黄〇を大径化したい、
緑〇ノーマルを切り刻んで加工したナックルASSY、
ナックル素材に追加工で、切開して、開口して、接合して、、
左が出来たSPのナックル、収まるベアリングは3サイズUPダゼ、ゆえにローターも大径化、
呼応したキャリパーブラケットも大型に、対して右がインサイトのオリジナルアルミ鍛造ナックル、
新作したナックルは重いけど強度はアルミ製に対して比べ物になりません。
はい、出来ました、緑→部がインサイトのオリジンなステアリング系のタイロッドエンド部、
通常はハブに連結するタイロッドがダンパーボデーに締結されているんですな~、
そういえば当時はステアリングギアBOXのハイマウント化でバンプステアを減少させ、
ステア感覚のリニア向上が売りでしたが、、。
赤→がドライブシャフトのアウトボード、
青〇がABSのパルスセンサー部、緑→が大型ハブです。
次はドライブシャフトASSYのオリジナル品の製作です。
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ドライブシャフトセットAssy
いよいよエンジンを始動、、と言う段階で燃圧が低くて、燃料Pが死んでました~(泣)
積んだエンジンは後方排気なのでレイアウトは要注意、
オイルや燃料ラインの取り回し不良で万が一にも火が出ない様に
各部の収まりには十分に配慮しました。
オリジナルの燃料タンクのシール材は新品に交換してニジミを現像液でテスト、
燃料などの漏れは試乗後に再度テスト確認します。
うふふ、完成まじか、マジです。
Posted by 吉澤